DIYオッケーのMビルで、カスタマイズを楽しみながら暮らす

DIYオッケーのMビルで、カスタマイズを楽しみながら暮らす


2017年夏に紹介した新潟市中央区礎町通5ノ町に立つ「Mビル」。(記事はこちら→「柳都大橋たもとにできたDIYオッケーの賃貸住宅」)

2016年末、全フロアが空き部屋になっていた小さな4階建てのビルですが、現在は2階がカメラマンのスタジオに、税理士事務所が入っていた3階・4階は賃貸住宅になりました。1階以外の3つのフロアが埋まり、小さなビルに再び賑わいが戻っています。

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礎町通の袋小路に立つMビル。手前には桜の木が並んでいる。

今回取材で訪れたのは、2018年2月に3階に入居をしたKさんご夫婦のお部屋です。

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光あふれる部屋には賃貸住宅としては珍しいアイランドキッチンが据えられている。

古町にあるhickory03travelers(ヒッコリースリートラベラーズ)で働くグラフィックデザイナーの奥様と、会社員のご主人。以前は上古町界隈にある戸建てを借りて2人で住んでいましたが、昨年結婚をしたタイミングで引っ越しを決断し、Mビルの3階の部屋で暮らし始めました。

 

日当たりの良さと、DIYできることが入居の決め手

奥様 「以前2人で住んでいた戸建ては、小路を入ったところにある棟割長屋のような賃貸住宅で、住宅が密集する場所で光が入りにくいのが悩みでした。そろそろ別な場所へ引っ越しをしようかと考えて検索をしていた時に、このMビルの記事を見つけたんです」

ご主人 「Mビルは元々が居住用じゃないというのが面白かったのと、DIYをしてもOKというのが魅力的で内見を申し込んだんです」

しかし、記事で紹介されていた4階の部屋は既に入居者が決まっていたため、代わりに、まだ税理士事務所が出た後の状態だった3階の部屋を見せてもらったのだそうです。

奥様 「その時に住んでいた戸建ては外の景色が眺められなかったんですが、ここに来たらすごく眺めが良くて驚きました。私たちは古い建物がものすごく好きという訳ではないんですけど、古い建物に対する抵抗もなかったですし、この部屋はリノベですごくいい部屋にしてもらえそうだと思って、すぐに入居を決めました」

3部屋に分けられていた室内は、物件オーナーである明治開発有限会社によるリノベーション工事が入り、明るく開放的な1LDKに生まれ変わりました。

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リノベ前の室内。

 

居心地の良さと使いやすさを追求し、DIYでカスタマイズ

ではここから、DIYが好きなご主人と、グラフィックデザイナーの奥様がカスタマイズしてつくり上げた部屋を見ていきましょう。

まずは玄関です。

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入居前の玄関と室内の様子。

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ご夫婦がカスタマイズした玄関。限られた空間を上手に使って自転車を格納している。

天井を見るとKさんご夫婦が選んだペンダントライトがぶら下がっています。さらに、ツーバイフォー材を柱にしてご主人のロードバイクを固定。可動棚もご主人が自作しました。

奥に進んだところにあるキッチン周りは次のようにカスタマイズ。

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前面にOSBのパネルを設けたアイランドキッチン。(入居前の様子)

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ご夫婦のお気に入りの道具や植物が彩る、楽しい空間が完成。

キッチンの窓の上には棚とダクトレール、ペンダントライトが加えられました。

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バルミューダのケトルが似合うおしゃれなキッチン。

キッチンの背面には礎町通を見渡す景色が広がっており、毎日のコーヒーを入れる時間が特別なものになりそうです。

さらに、コンクリートの柱が突きだしたコーナーのデッドスペースには2本の木の柱が設けられています。ツーバイフォー材の両端に突っ張り材を取り付けて、調理器具を掛けるコーナーにしています。

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礎町通の風景を眺めながらコーヒーをドリップ。

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ロープや配管などを取り付ける金具を利用した調理器具掛け。

リビングは次のようにカスタマイズ。

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工事前は間仕切りにより細かく仕切られていた。

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リビングのイスもアウトドア仕様。茶色い幅木を白く塗装するなど、細部にもごだわりが感じられる。

蛍光灯は取り外し、インダストリアル感のあるペンダントライトに付け替え、奥の窓辺にはツーバイフォー材のTVボードを設置。さらに、天井にダクトレールを取り付けて照明を追加しています。

ご主人 「コンセントから電源が取れるタイプのダクトレールを見つけて購入しました。線を天井と壁に這わせて、コンセントに繋いでいるんですよ。こたつみたいなスイッチが付いています(笑)」

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自由に好きな照明が増やせるダクトレールは便利なアイテム。

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S.H.S鳥屋野店内にある「Feelin’ Good General Store」で購入したというインダストリアルな照明。

南東向きの窓からたっぷりと光が注ぐため、窓辺は植物にとって最高の場所。さらに両サイドにも窓があるため、気持ちのいい風が吹き抜けます。

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心地よい光で満たされたLDK。

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架台の上にもグリーンが並ぶ。

また、冷蔵庫の隣にある大きな給湯器はOSBをL字に組んで目隠しをするという工夫も。

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入居前のキッチンの様子。右奥コーナーには大きな給湯器が鎮座している。

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無機質で存在感のある給湯器はきれいに目隠し。

賃貸住宅でありながら、自分たち好みの空間をつくって暮らしを楽しむKさんご夫婦。これまでの賃貸住宅は「原状回復義務」というルールの元、借り手が大幅に手を加えることはできませんでした。しかし最近では、住み手が自由にDIYできる賃貸住宅に価値が見い出され始めています。

「色々な不動産検索サイトで、DIYができる物件を探しましたが、その数は本当に少なかったです。このMビルのように、古くても自由に手を加えられる物件のニーズはすごくあると思いますよ」とご夫婦。

貸し手も借り手も神経質にならなくていいというのは、古い物件が持つ懐深さと言えるのかもしれません。

人口が減少し物件が余っていく時代になりました。また、社会が成熟し、モノ消費よりもコト消費に価値が見い出されるようになっています。自分らしい暮らしを実現できるDIY可の賃貸住宅は、まさにこれからの時代に合った新しい住まいの選択肢と言えそうです。

新潟市中心部には築40年超の空室が目立つビルが少なくないそうですが、「DIY可」という新しい考え方がユニークで楽しい暮らしを叶え、街の活性化にも繋がっていきそうです。

*この物件については不動産会社「有限会社コーディネート」のオウンドメディア「ぶっけんFOCUS」でさらに詳しく紹介されています。興味のある方はそちらもご覧ください。

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