近年のアウトドアブームから、新築の際に屋外で過ごせる空間を望む人が増えています。
具体的にはウッドデッキという形で実現されることが多いですが、ただ屋外にデッキをつくればいいというものではありません。
例えば、「日当たりがいい」というと居心地の良さそうな空間に聞こえますが、遮るものなく直射日光が注ぐウッドデッキは、寒い時期以外は決して心地いいものではありません。気温が30度を超える夏場は全く使えない場所になってしまいます。
外の心地いい風を浴びながら、お茶をしたりお酒を飲んだり。そんなリラックスした時間を過ごすなら、強い日差しや雨を遮る庇や、プライバシーが保てる配置計画、そこから望める景色も重要な要素となります。
せっかくのウッドデッキは、家族みんなが毎日使いたくなる場所にしたいですよね。
「ハウジングこまちVol30」に掲載された住まいの中から、優れたウッドデッキを4つピックアップしてご紹介します。
①豊かな林に包まれて、別荘で過ごすような時間を満喫
(長岡市K様邸/イエライフ 小出建設 株式会社)
長岡市内の林に囲まれた広大な敷地に立つK様邸。LDKの前に広がるウッドデッキは深い庇に守られています。
庇が雨を防いでくれますので、梅雨時でもウッドデッキに腰掛けてしとしとと降る雨を眺めて過ごす…という乙な時間が過ごせます。
LDKの大きな掃き出し窓を開ければ、ウッドデッキまでがリビングの一部のようになるため、家がいっそう広く開放的に感じられるのもポイント。
休日はソファやテーブルを出して、コーヒーを飲みながら日がな一日ゆっくりと読書をして過ごすのもいいでしょう。
外で遊びたい愛犬と共に過ごすのにも、ウッドデッキは最適な空間です。
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②畳リビングから出られる、縁側のようなウッドデッキ
(新潟市H様邸/株式会社ユースフルハウス)
H様邸のウッドデッキは約90cmの奥行で、縁側のように横に長く伸びています。その目の前に広がるのは芝生の庭。
そこは、サッカーやゴルフの練習をしたり、バーベキューをしたり、テントを張ったり、ガーデニングをしたり…と、さまざまな用途で使うことができます。
ところで、かつての日本家屋には縁側があり、お客さんが家の中に上がらずとも、そこにちょっと腰掛けてお茶をして過ごすという習慣がありました。
それは、迎える側も迎えられる側も気楽に使える便利な空間です。H様邸のウッドデッキは、そんな縁側のような使い方も似合いそうです。
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③ハンモックに揺られながら、里山を眺めて過ごす
(加茂市T様邸/株式会社ナレッジライフ)
田舎暮らしに憧れていたというTさんご夫婦が家を建てたのは、加茂市の里山を眺めるのどかな土地。
吹き抜けのある開放的なリビングから掃き出し窓で出られるウッドデッキは、深い庇に守られた心地よい場所で、梁にはハンモックが吊るされています。
休日の朝、ドリップしたコーヒーを片手にハンモックに揺られれば、贅沢な非日常時間の始まりです。
深い庇が雨傘のような役割も果たすため、雨の日に掃き出し窓を開放しても室内に雨が入ることがありません。
自然が暮らしにぐっと近くなるような。ウッドデッキはそんなライフスタイルを叶えてくれます。
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④完全なるプライバシーが約束された、中庭のウッドデッキ
(新潟市M様邸/adhouseアドハウス)
夏の夜はウッドデッキに腰掛けて、お風呂上がりによく冷えた缶ビールをプシュッ!
汗が引くまで上半身は裸のままで、タオルを首に掛けて、乾いた喉にゴクゴクとビールを流し込む。そんな、ちょっとだらしなく贅沢なビールの飲み方をするには、中庭を設けるのがベストです。
M様邸のウッドデッキへはリビングの掃き出し窓から出られますが、四方を壁に囲まれているため、外の目を気にする必要はありません。
成長する庭木を愛でながら、うちわを片手に楽しむ晩酌の時間。なんとも風情があるではありませんか!
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4つのウッドデッキがある住まいを見てきましたが、伝統を採り入れた切妻屋根の家でも、モダンスタイルの家でも心地よいウッドデッキをつくることができます。
デッキでの時間を満喫するために、景色のいい土地に家を建てるのもいいでしょうし、住宅密集地で中庭をつくるという方法もあります。
わざわざ遠くへ出掛けなくても、リビングの延長で屋外を楽しめるウッドデッキが、人生をよりハッピーにしてくれそうですね!
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