家のプランを検討するときに、どうしても間取り(=平面図)で空間を考えがちですが、立体的に考えることも重要です。
なぜなら、同じ16畳のLDKがあったとしても、吹き抜けがあるかないかで感じる広さはもちろん、明るさや風の抜けまでもが大きく変わってくるからです。
さらに、吹き抜けが1階と2階をつなぐため、上階と下階が分断されることがなく一体感が得られます。また、家族間のコミュニケーションを育むという点でも、吹き抜けは効果を発揮します。
では、吹き抜けをつくることでどんな住まいができあがるのか、実例を5軒見てみましょう。
1.風の通りもデザインされた吹き抜け
(新潟市K邸/有限会社 丸正建設)
勾配天井が印象的な吹き抜けのある住まい。LDの上はロフトのような2階と繋がっています。1階の掃き出し窓から入った風が2階の窓へと抜けていく設計で、光だけでなく心地よい風の流れも考えられています。ちょっと奥まったキッチンとの対比で、一層LDの開放感が感じられます。
2.縦にも横にも広がる大空間でゲストをおもてなし
(上越市O邸/株式会社 夢ハウス)
「誰でも気軽に集まれる家」をテーマにつくられたこちらの住まいは、大きな吹き抜けのある仕切りの少ない家。延床面積56坪のゆったりとしたつくりで、水平方向にも垂直方向にも目線が抜けていきます。冬は薪ストーブで家中をまるごと暖められます。
3.明るいLDKをつくり出す吹き抜け
(阿賀野市K邸/ミサワホーム北越 株式会社)
ダイニング上部に設けた吹き抜けからの光がLDKの隅々へと行き渡る気持ちのいい空間。2階の廊下から階下を眺められるので、家族のコミュニケーションもスムーズです。ミサワホーム独自の木質パネル工法で、高い耐震性も備えています。
4.籠り感のあるキッチンとのコントラスト
(村上市S邸/納得住宅新潟 株式会社 紅越)
漆喰の塗り壁で仕上げられたLDK。バーのようなカウンターがあるキッチンは少し籠り感のある落ち着いた空間ですが、ソファーが置かれたリビングには吹き抜けから光がたっぷりと降り注ぎます。明暗差があるメリハリの利いたLDKです。
5.2階の家族とのコミュニケーションもスムーズ
(胎内市O邸/株式会社 瀬賀工務店 )
無垢材がふんだんに使われた住まい。こちらはリビングの上部が吹き抜けになっており、2階の寝室と子ども部屋が窓で繋がっています。2階にいる家族に声を掛けるのもスムーズです。
どの住まいも明るく居心地が良さそうな空間が広がっていますが、そこには吹き抜けが大きく貢献しています。
ただし、もちろん耐震性能や断熱性能を高めなければ、地震に弱く、冬寒い家になってしまいますので、スペックも合わせて考える必要があります。
どんな暮らしをしたいのかをじっくりとイメージした上で「吹き抜け」のある住まいを考えてみてはいかがでしょうか?
実例引用元:「ハウジングこまちVol.24」(販売期間は2017年6月25日~12月22日頃)
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