レッドシダーと塗り壁仕上げの家の周囲には落葉樹が植えられ、重厚でありながら親しみやすさも感じさせるI邸。
外壁のレッドシダーに合わせて、シャッターも天然木で仕上げられている。
東側外観。1階は窓を少なめに、一方、2階は大窓を連ね開放的に。2階のリビングからルーフテラスに出られる。
設計した建築事務所は、ご主人の行きつけのインテリアショップのオーナーからの紹介だった。
最初のプレゼンテーションで、1階に広い土間空間を設けて
2階にリビングを配するという「想像を超えた」プランが提案され、採用された。
チーク、レッドシダー、アガチスの3種類の木に包まれたリビング。キッチンはチークの突板で隠すことができる。
1階はタイル張りの土間を中心に、ガレージや個室などがレイアウトされており、正面には庭が広がる。
風除室のドアを開くと、目の前に広がる15畳の空間。3連の窓の奥には自然の風景を凝縮したような庭が広がる。
ガレージから直接土間に入れる導線も確保。家の随所にご主人のお気に入りのイームズのチェアが配されている。
石と緑のコントラストが美しい庭を、ルーフテラスから見下ろす。季節を感じられるモミジを眺めることができる。
2階のLDKにはイームズのシェルチェアや、イサムノグチのコーヒーテーブル、
フランク・ロイド・ライトの照明タリアセン2などの名作家具が。
雄大な風景を取り込むために、東面と南面に高さ2mの窓を連続させている。
空間のトーンに合わせて選ばれた木製ブラインドは電動式で、ボタンひとつで開閉ができる。
個室の床材もチークの無垢材。バーケットフローリングと呼ばれる寄せ木張り。ヘリンボーンとは異なる表情。
建具を開放するとキッチンが現れる。作業台は電源コードをすっきりまとめられるようにスリットが設けられている
窓からは四季折々の表情を見せる里山の景色が広がり、季節を感じられる暮らしを楽しんでいる。
緑萌える田園風景を見渡すルーフテラスはリゾートホテルのような空間。目線が抜けるよう手すりはスチール。
【DATA】
延床面積 202.62m²(61.29坪)
1F 115.67m²(34.99坪)
2F 86.95m²(26.30坪)
家族構成/夫婦+子ども1人
竣工/2019年12月
構造/木造軸組工
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