N邸の設計に際し、ベースになったのは一脚の椅子だった。

奥様が「カウンターに置くことを決めていた」と言うその椅子に合わせて、
設計者の鈴木清久さんはカウンターから家全体へとイメージを広げていった。


色数を抑え、全体的にシックにまとめられたインテリアの数々。家具を美しく見せながら、心地よく暮らすため、
N邸は見せる収納と隠す収納を徹底的に意識して設計された。


たとえば、パソコンなどの機器はダイニング裏に設けた書斎にまとめて収納。
造り付けのテレビ台には間接照明を仕込んで、小物をディスプレイできるように工夫してある。

キッチンにはお気に入りのアイテムを並べ、調味料入れすらインテリアとして配置。

シンプルな素材使いと相まって、上質な空間に仕上がっている。



【DATA】
家族構成:夫婦+子ども2人
竣工:2006年7月
構造:木造軸組工法
延床面積:213.85㎡(64.69坪)
1F 135.60㎡(41.02坪)
2F 78.25㎡(23.67坪)
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