目透かし張りの杉板と塗り壁で仕上げられ、穏やかで優しい表情を醸し出すM邸。
奇をてらわない落ち着いた切妻屋根の住まい。冬は日差しを採り込む一方、夏の強い日射は深い軒が遮ってくれる。
「自然素材を使った家づくりに加え、断熱性能の高さが決め手となり、
菅原建築設計事務所さんに依頼しました」とご主人。
リビングの開口から気軽にデッキへアクセス。深い軒の出により、夏場の日射を抑える効果がある。
壁内の断熱材は厚さ105㎜の高性能グラスウールの外側に、
さらに105㎜を加える「付加断熱」。
ダイニングテーブルが一体につくられたキッチン。造作カップボードにご主人のミルやドリッパーが並んでいる。
UA値=0・31と、HEAT20のG2グレードをクリアしている。
リビングの窓の外にはウッドデッキと庭が広がる。目線の先には竹林があり、風が吹くと笹が涼しげに揺れる。
「冬は床下エアコン1台で家中が暖まるので、⻑袖1枚だけで快適に過ごせます」(奥様)。
一方、夏場は2階にあるエアコン1台で家中が涼しくなる上に、
オークの床がさらりとしていて、はだしで過ごすのが気持ちいいという。
提灯のようなジョージ・ネルソンのバブルランプが空間のアクセント。階段下の一角には仕事用のデスクもある。
上階の窓から吹き抜けを通して光がたっぷり注ぐLDK。
高い断熱性能の住まいが夏冬のストレスをなくし、家族の健やかな日常を叶えている。
大粒の砂利を敷いた土間に間接照明のほのかな光が優しい。
リビングの一角に設けた小さなデスク。ちょっとした事務仕事やディスプレーができる。
使い勝手の良さを考えて造作された脱衣室の洗面台と収納棚。ドラム式洗濯機もすっきりと納められている。
玄関の隣にある2.5畳のシューズクロークには、キャンプ道具やスキー板、スノーボードなどが格納されている。
DATA
家族構成:夫婦+子ども1人
竣工:2020年3月
構造:木造軸組工法
延床面積:125.87㎡(38.10坪)
1F 87.78㎡(26.60坪)
2F 38.09㎡(11.50坪)
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