※本記事はハウジングこまちVol.35(2022/12/25発行)『充実!平屋ライフ!』掲載記事です。
新潟市江南区の集落内に立つM邸は、シンプルな切妻屋根の家。
凹凸のない3間×7.5間の平面を持つ平屋で、杉板張りの外壁や深い軒が落ち着いた雰囲気を醸し出している。
「以前はここに築50年の大きな家が立っていましたが、住む人間も少なくなり、持て余すようになりました。そうして建て替えを考え始めた時に、そりっど設計室の後藤さんの自宅の内覧会を訪れたんです。そこで見た、杉板の外壁などの自然な雰囲気に魅力を感じ、依頼することを決めました」とMさん。
玄関ホールの先には18畳のLDKが広がっており、掃き出し窓から、Mさんのお爺様が造った庭と隣家の緑を望める。1.3mの深い軒のおかげで、多少の雨降りの日でも窓を開けて風を採り込めるが、そんなところもこの家の魅力だ。
「濡れ縁では、母がご近所の友人と一緒に朝ごはんを食べたりして楽しんでいます。中秋の名月の夜には、すすきを飾ってお月見をしました」(Mさん)。
廊下を設けずに空間を広く確保している点も、設計者の後藤さんのこだわり。例えば、南端に配した2つの寝室へは、納戸を通ってLDKと行き来でき、無駄がない。建具は全て引き戸で、開け放てば夏も冬も家中を均一温度にできる。
「以前の家の半分以下の大きさになり、掃除がしやすく、光熱費も安くなりました。冬場の浴室も暖かく、ヒートショックの不安もありません」(Mさん)。
【DATA】
新潟市 M邸
家族構成/本人+母
延床面積/77.25m²(23.36坪)
竣工/2021年7月
構造/木造軸組工法
(取材時期:2022年10月)
そりっど設計室 株式会社 新発田屋
住所/新潟市江南区花ノ牧333-7
TEL/025-280-4343
営業時間/10時〜18時
定休日/日曜
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