当たり前の話ですが、眠らない人はいません。そして、1日の疲れを癒やし、健康的な毎日を過ごすためには、質の高い睡眠が欠かせません。
真夏の熱帯夜でも涼しく、しんしんと雪が降る真冬の夜でも暖かく過ごせるのは、今時の高断熱住宅では普通のことになっています。
その時点で昔の家と比べて格段に眠りの質が良くなっていると考えられますが、1日の1/3~1/4もの時間を過ごす寝室ですから、できるだけリラックスできる空間にしたいですよね。
自分に合ったマットレスや枕などの寝具を選ぶのも大切なことですが、寝室の広さや使用する内装材、空間の色味や照明の種類などによって空間の心地よさは大きく変わります。
「寝室は寝るだけだからなんでもいい!」と考える人もいると思いますが、最初に理想形を突き詰めれば、いいホテルや旅館に泊まった時の贅沢な気分を毎日味わえるのですから、真剣に考える価値があるというものです。
「ハウジングこまちVol30」に掲載された住まいの中から、素敵な寝室がある家を4つピックアップしてご紹介します。
①ヨーロッパのペンションのような、落ち着ける非日常空間
(三条市O様邸/ナチュラルリビング/ラ・フェルム新潟 株式会社武江組)
個人旅行でヨーロッパを巡ったことがある人は、旅の途中で一度は田舎のペンションに泊まった経験があるのではないでしょうか?のんびりと農業を営む傍ら、家の2階の空き部屋をゲストルームにしている民宿のような宿泊施設です。
O様邸の寝室からは、まさにそんな世界観が感じられます。乱尺のオークの無垢フローリングに、色味の入った壁紙。屋根から突き出したドーマーと呼ばれる出窓からはレースのカーテン越しに柔らかい光が差し込みます。
毎晩ベッドに入るのも、朝を迎えるのも楽しみになりそうな寝室です。
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②間接照明&カーペット敷き。ホテルライクな寝室
(長岡市S様邸/アサヒアレックスホールディングス株式会社)
S様邸の2階に設けられた7畳の寝室は、光を抑えた落ち着ける空間です。ヘッドボード側の壁には、読みかけの本や時計、スマホなどを置ける便利なカウンターがあり、両サイドの小窓から控えめな光が入ります。
遮光にはカーテンよりもきめ細かく光の入り方を調整できるブラインドを採用。程よく朝日を取り込みながら、心地よい朝を迎えることができます。
夜は間接照明の光が穏やかな空間を演出。写真には写っていませんが、床はホテルのようにカーペットで仕上げており、その柔らかな感触が一層心地よさを高めてくれます。
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③床も壁ももみの木仕上げ。気持ちいい空気に包まれる
(新潟市Y様邸/株式会社もみの木ハウス新潟)
階段を上り下りせず1階だけで暮らしが完結できるように。そんな意図で設計されたY様邸の寝室は、1階奥にレイアウト。6畳の程よい広さの空間で、特徴的なのが床と壁に張られたもみの木の無垢材です。
調湿効果が得られやすい柾目のもみの木を使った寝室は、木に抱かれているような安心感があります。さらには、ベッドももみの木という徹底ぶりです。
白い壁は自然素材を使った内装材オガファーザーを採用。高めに設けられた窓からは、隣家の庭木を借景に。
休日の朝は、ベッドでコーヒーを飲みながらゆっくり過ごしたくなりそうです。
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④しゃれた物干しパイプで、快適な湿度を叶える寝室
(新潟市T様邸/ハーバーハウス株式会社)
2階リビングのT様邸は、LDKだけでなく、水回りや寝室も2階に配した、2階だけで完結できる住まいです。
寝室の壁紙はオークの床に似合うグレーを採用。シーツなどの寝具もグレーで、統一感のあるインテリアが完成しています。
最近の住まいの暖房はエアコンが主流となっていますが、人によっては空気の乾燥が気になることもあります。その解決策の一つが、濡れた洗濯物を干すこと。
T様邸の寝室の天井には雰囲気を損なわないスチールパイプが設けられており、洗濯物を干せば高めの湿度で心地よい眠りにつくことができます。
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いかがでしょうか?寝室と一口に言っても、さまざまな個性や機能を持たせることができます。どんな寝室が自分たちの好みに合っているのか?それを知るためには、旅行に出掛けていろいろなホテルや旅館に泊まってみるのもいい方法かもしれません。
寝室をリビングの近くに設けるか、はたまた遠くに設けるか?朝日が差し込む東側がいいか?それとも安定した優しい光が入る北側がいいのか?毎日を生き生きと楽しく過ごすために、心地よい寝室についてじっくり考えてみませんか?
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