風情ある昔ながらの建物が連なる川べりの町並み。
門塀の向こうにこんもりとたたえた緑の合間から、方形屋根が顔をのぞかせる。

RC造りの建物は決して和風ではないが、その佇まいは静かに、周囲の風景に溶け合っている。
設計したのは、建て替え前の旧家を実家に育った建築家・小柳友夫さん。
古い家の間取りは一新し、新しさの中に懐かしさのある家を目指した。



以前は建物の裏手にあった庭を暮らしの中心にするため、正門を庭側に移築。

家族や来客が行き来するアプローチは庭を縫うように通し、
LDKの大きな掃き出し窓から庭の木々を眺められるように設計した。

建物は、外から見れば木々の間にちらりと見える程度。
門塀の瓦の色に合わせた屋根など、町並みとの調和を大切にした外観には旧家の面影が残り、
歴史ある街に品格をたたえている。

【DATA】
家族構成:本人+子ども2人
竣工:2005年7月
構造:RC木造混構造
延床面積:223.23m²(67.60坪)
1F 165.20m²(50.00坪)
2F 58.03m²(17.60坪)
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